ヨーロッパの女性「クレオパトラ」その3
ローマの名だたる名将を相継いで骨抜きにしてしまったことから、ローマ人の彼女に対する評価には否定的なものが多い。
けれどもカエサルもアントいんとうふうニウスも、淫蕩の風の濃い当時のローマにあって名うての女たらし。
経験豊富なはずの2人がなぜいともたやすくクレオパトラのまえに全面降伏してしまったのだろうか。
1世紀ローマの思想家プルタルコスによれば、クレオパトラは男の心を深く捕らえて離さないほどの比類なき美女というわけではなかった。
だがその会話術たるやこのうえなくすばらしく「声音にはまた甘美さが漂い、その舌は多くの弦のある楽器のよう」だったという。
こうした才能がそこそこの美貌とたけ合わさって、猛き心をも溶かす強力な武器となったようだ。